【体験談】ベトナム国民に愛される「Vinamilk」の商品と歴史紹介
はじめに
ベトナムのスーパーに行くと、必ずと言っていいほど目に入る”青いロゴ”があります。
それが「Vinamilk(ビナミルク)」です。
私自身もベトナムで暮らし始めた頃、初めてスーパーで購入した牛乳は、Vinamilkの商品でした。
現在では、日々の買い物の中で自然と目にする存在となっています。
ホーチミン市に本社を構えるVinamilkは、牛乳をはじめ、ヨーグルト、粉ミルク、練乳、栄養食品など、幅広い乳製品を展開するベトナム最大級の食品メーカーです。
ベトナムでは「牛乳と言えばVinamilk」と言われるほど高い認知度を誇り、子どもから大人まで、多くの家庭の日常に寄り添う国民的ブランドとして親しまれています。
今回は、ベトナムで実際に購入できるVinamilkの商品を写真とともに紹介するとともに、なぜこの企業がベトナム人から長く愛され続けているのか、その歴史や成長の背景についても紹介します。
Vinamilk 商品の紹介
Sua Tuoi(新鮮な牛乳)/低温殺菌済み生乳

よく見かけるのがこちらの低温殺菌済み生乳ではないでしょうか。
無糖、低糖、加糖の3種類があり、日本の牛乳とは異なり、無糖でもどことなく甘みを感じるのが特徴的です。
そのため、日本人の方は、加糖や低糖よりも無糖(Khong duong)をおすすめします。
最近は同ブランド商品のGreen Farmも人気があります。ですが、こちらの元祖の製品も絶大な人気です。
Sua Tuoi(新鮮な牛乳)/低温殺菌済み生乳/フルーツ風味

こちらは、先ほど紹介した低温殺菌済み生乳がフルーツ風味になった商品です。
写真はバナナ味ですが、おすすめはイチゴ風味です。
日本のイチゴミルクと同じ味で懐かしさを感じることができます。
他にもチョコレートやとトウモロコシなどもあり、子供から大人まで絶大な人気があります。
Nuoc Giai Khat(ソフトドリンク)

Vinamilkではソフトドリンクも展開しています。
写真のようなフルーツテイストが多く、キウイやオレンジ、ピーチなど様々なテイストがあります。
個人的にはとても美味しいので非常におすすめな商品です。
まだ飲んだことはありませんが、紅茶もベースのものもあります。
Sua Chua Uong(飲むヨーグルト)

次に紹介するのは、ベトナム医師会推奨の商品の飲むヨーグルトです。
Vinamilkの商品ラインナップでは飲むヨーグルトに位置していますが、ヤクルトのような商品です。
ヤクルト(のような飲料)はたまに飲みたくなるもの。
種類も豊富で、加糖や低糖もあるため、色々試して合うものを探してみて下さい。
Kem(アイスクリーム)

暑い季節には欠かせないアイスの登場です。
写真のような大人買いのボックスアイスもあれば、いわゆるアイスキャンディータイプもあります。
仕事終わりに、ボックスアイスを購入し、Netflixを見ながらガッツくのもたまには良いかもしれません。
チョコレート味はハズレが少ないのでおすすめです。
Ong Tho(コンデンスミルク)

ベトナムに来た頃、ベトナム人の友人に買い物に付き合ってもらったことがありました。
その際に、「コーヒーにも入れるために牛乳ってどこにあるかな?」と聞いたところ、紹介されたのがこちら。
日本ではありませんが、ベトナムではコンデンスミルク(練乳)をコーヒーに入れるからです。
イチゴと一緒に購入することをおすすめします。
Pho mai(チーズ)

実は、Vinamilkではチーズは取り扱いが少ない商品の一つです。
ですが、写真のようなチーズを販売しているのをご存知でしょうか。
ベトナム人はこの形状のチーズをナイフで押しつぶしてトーストに塗って食べたりします。
日本人の場合は、ワインのお供に、もしくは、クラッカーにのせて、ではないでしょうか。
クセはあまりなく、美味しくて食べやすいので、ぜひ一度トライしてみて下さい。
Sua Bot Tre Em(ベビー用粉ミルク)

小さなお子様がいるご家庭ならご存知かもしれませんが、Vinamilkでは粉ミルクも展開しています。
ちなみに、写真のTOKOGOLDは、日本の栄養基準にヒントを得て作られたVinamilkのオリジナル商品です。
粉ミルクもかなり種類があるため、成分をよく確認した後、色々と合うものを試すのがおすすめです。
Bot An Dam(ベビーフードパウダー)

子供に対して手厚いベトナムあってか、Vinamilkでは離乳食としてのベビーパウダーも展開しています。
厳選された素材を使用し、成長期に必要な栄養素を摂取できることをアピールした商品です。
21種類のビタミンとミネラルに加え、消化をサポートするプロバイオティクスも配合とのこと。
生後6ヶ月から24ヶ月の赤ちゃんが、しっかり食べて、健康で丈夫な体づくりをサポートしてくれるようです。
Vinamilk 公式サイトと直営ストア
Vinamilk 公式サイト
今回は実際の商品の写真を元に解説しましたが、公式サイトでは他の商品紹介もあります。
- Vinamilk 公式サイト:Vinamilk
Vinamilk 直営ストア
また、”Giac Mo Sua Viet”と呼ばれるVinamilkの直営ストアもあります。
一般的なスーパーよりも、新商品がいち早く手に入ること、常に割引があって価格がお得なことが特徴的です。
また、Vinamilkのアプリもあり、購入時にポイントを貯めてお得な特典を受けられるため、おすすめです。
Vinamilkの歴史
では、本章からは、Vinamilkの歴史とブランドについて紹介していきます。
Vinamilkの歴史は、ベトナムの経済発展の歴史と深く関係しています。
そのため、詳しく掘り下げると非常に長くなりますが、今回はベトナムに住む日本人にも分かりやすいようVinamilkが誕生した背景から現在のブランドへ成長するまでを簡潔に紹介します。
1976年以前
Vinamilkの設立は1976年です。
しかし、そのルーツを辿ると、ベトナム戦争終結前の1975年以前まで遡ります。
当時、現在のホーチミン市を中心とした南ベトナムでは、外国企業や民間企業による食品産業が存在し、乳製品市場にも複数の工場がありました。
① Nha may sua Thong Nhat(トンニャット乳業工場)
元々は、 Foremost Dairies Vietnam SARL という外国系企業の工場。
1965年に操業を開始、南ベトナム市場向けに牛乳・乳製品を製造していました。
ベトナム戦争中から存在していた近代的な乳製品工場です。
② Nha may Sua Truong Tho(チュオン・ト乳業工場)
元々は、 Cosuvina という会社の工場。
1972年に設立、中国系移民(華人)によって作られました。
当時の南ベトナムには、中国系ベトナム人(華人)が経営する食品・貿易企業が多く存在していました。
③Nha may Sua bot Dielac(ディエラック粉ミルク工場)
元々は、 Nestle(ネスレ)が関係していた粉ミルク工場です。
当時、ベトナム国内で粉ミルクを生産するために建設されていました。
ただし、完成前後のタイミングで1975年の南北統一を迎えます。
1975年(ベトナム戦争終了)
1975年4月30日、南ベトナム政府が崩壊、翌1976年に正式に南北統一されます。
その後、新しいベトナム政府は、南部に存在していた多くの民間企業・外国企業の資産を国家管理下に置きました。
これを、国有化と言います。
つまり、「この工場は外国企業や個人の所有ではなく、国家の所有にします」という政策です。
1976年以降
政府は、上3つの乳製品工場を管理するために、南部コーヒー乳業会社という国営企業を設立しました。
これが、現在のVinamilkの前身に当たります。
その後、1986年以降の市場経済化を経て成長、2003年にホーチミン証券取引所へ上場、株式会社化されました。
現在のVinamilkの正式名称は、Cong ty Co phan sua Viet Nam(ベトナム乳製品株式会社)となっています。
Vinamilkが国民から愛される理由
Vinamilkが、ベトナム国民から根強く愛される理由は主に3つあります。
理由①:「子供の成長」と結びついたブランド
多くのベトナム人にとって、「子供の頃に飲んだ牛乳」「親が買ってくれたヨーグルト」という記憶があります。
つまりVinamilkは食品ブランドであると同時に、家族の思い出を持つブランド。
日本で例えるなら、明治・森永・雪印などが持つポジションに近いです。
理由② 全国どこでも買える圧倒的な流通力
Vinamilkは都市部だけではなく、地方にも強い販売網を持っています。
現在では、国内外に工場・農場ネットワークを展開し、全国規模の販売網を構築しています。
「高級ブランド」ではなく、誰でも手に取れる国民ブランドであることが大きな強みです。
理由③ ベトナムの経済成長とともに育った企業
1980年代〜2000年代、ベトナム経済は急速に成長しました。
その時代に、子供の栄養改善・食生活の近代化・都市化とともに、Vinamilkも成長しました。
つまりVinamilkの歴史は、ベトナムの発展そのものとも言えます。
まとめ
Vinamilkが現在も多くのベトナム人から支持され続ける理由は、単に「国営企業だったから」ではありません。
国営企業として誕生し、ベトナムの経済発展とともに成長してきた同社は、多くの家庭の食卓に寄り添い、世代を超えて親しまれる存在となりました。
長い歴史の中で築かれた「身近さ」と「信頼」こそが、現在のVinamilkというブランドを支える大きな価値になっています。
終わりに
今回は、ベトナムで最も身近で、多くの人に親しまれているブランドの一つである「Vinamilk」の商品紹介と、その歴史について紹介しました。
現在スーパーで購入できる商品だけを見ると、単なる乳製品メーカーに見えるかもしれません。
しかし、その背景にある歴史や成長過程を知ることで、一つのブランドがどのように築かれ、多くの人から信頼される存在になったのかが見えてきます。
企業や商品を理解することは、その国の文化や市場を理解することにも繋がります。
今回の記事が、ベトナムでの生活やビジネスを考える上で、少しでも参考になれば幸いです。
MISSION.Hでは、市場調査や現地調査を通じて、ベトナムでのマーケティング活動や経営判断における意思決定を支援しています。
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