【体験談】駐在員が利用する交友関係と飲み会事情

【体験談】駐在員が利用する交友関係と飲み会事情

はじめに

ベトナムに駐在する日本人にとって、生活の質を左右する大きな要素のひとつが「交友関係」と「飲み会」です。現地での人間関係づくりは仕事の成果だけではありません。メンタル面や生活の満足度にも直結します。

本記事では、実際にベトナムで駐在員がどのように交友関係を築き、飲み会文化を楽しんでいるのかを現地のリアルな情報をもとに解説します。

駐在員の交流

ここでは、ベトナムの駐在員が実際にどのような人たちと交流しているのかを整理します。

1. 日本人同士のつながりと日本人会

最も多いのは、同じ日系企業や取引先を通じた日本人同士のネットワークです。

  • 日本人会やゴルフコンペ、業種別コミュニティを通じて自然に人脈が広がる。
  • ハノイやホーチミンでは駐在員同士の情報交換の場が強力に機能している。

体験談
海外あるあるですが、日本人はやはり日本人同士で集まります。特にベトナムの場合は結束が強く、2〜3年の任期で帰国するケースが多いため、「駐在員同士の一時的コミュニティ」という側面が強いと感じます。

ちなみに、私が今までハノイで利用して良かった日系レストランは、次のようなところです。

  • SAKURA YAKINIKU(ハノイ市内に数店舗あります。)
  • Hatsumoude(日本人街のファンケビンにあります。)
  • (日本人街のリンランにあります。)

2. ベトナム人との交流の実態

現地スタッフや取引先との関係は、基本的には仕事ベースが中心です。ただし、若い世代の駐在員は英語やベトナム語を活かし、趣味(サッカー、ジム、音楽など)を通じてプライベートの友人をつくることもあります。またカラオケやバーといったところでベトナム人女性と仲良くなる駐在員もいます。

体験談
駐在員とベトナム人では生活リズムや価値観に差があるため、深くコミュニティに入る日本人は少ないです。とはいえ、SNSを切り口にベトナム人と知り合う日本人は増えています。実際、私の周囲でもFacebookやアプリ経由で現地の友人を作る人がいます。

3. 他国駐在員との交流

ハノイやホーチミンは外国人が多く、欧米・アジア各国の駐在員との交流も盛んです。

  • 外資系イベントや国際交流会などを通じて自然と知り合う機会が多い。
  • 韓国人や中国人だけでなく、欧米人とも気軽に交流できる。

体験談
私の場合、ハノイに住んでいると、日本にいた頃より外国人と出会う機会が格段に増えました。韓国人や中国人の知り合いが多いですが、欧米人は気さくに会話してくれることが多く、友人になりやすいと感じます。また「日韓交流会」などのイベントも存在し、情報をキャッチして参加する駐在員も少なくありません。ちなみに、ベトナムで有名な”Pizza 4ps“は欧米人やロシア人にも人気があり、外国人との食事会に利用するのもおすすめです。

ベトナム駐在員の「飲み」文化の実態

1. 駐在員に人気の飲みスポット

駐在員がよく利用するのは、日本食居酒屋、日本人街のカラオケやバー、そしてローカルのビアホイ(大衆居酒屋)です。日本のように「会社帰りに軽く一杯」というよりも、週末にしっかり飲む/遊びに行くスタイルが多いのが特徴です。

体験談
ハノイの場合、日本人街の中心であるリンラン通りが駐在員の定番スポット。日本語を話せるスタッフや、駐在員慣れしたバーのお姉さんが多いのも人気の理由です。

2. 飲み会の目的とお金の使い道

飲み会にはいくつかのパターンがあります。

  • 上司や同僚との社内飲み(親睦目的)。
  • 同業種や日本人会メンバーとの情報交換飲み。
  • 仲間内でのリフレッシュ飲み。

駐在員は家賃手当や養育手当などの福利厚生が手厚いため、日本よりも自由に使えるお金が多い傾向があります。そのため、飲みに使う金額も増え、日本にいた頃よりも羽目を外すケースが少なくありません。

3. ベトナムならではの飲み方

ベトナム特有の飲み文化も駐在員の間で楽しまれています。

  • ビアホイでは安価な生ビールを屋外で大量に飲むスタイル。
  • ベトナム人との宴席では「モッ!ハイ!バー!ヨー!」の乾杯コールが定番。
  • 欧米系の飲み会は「飲む」よりも「会話」が中心でカジュアル。

体験談
私も初めてベトナムのビアホイに参加した時は、日本の居酒屋とはまったく違う「開放的な盛り上がり」に驚きました。日本人の飲み会と比較すると、ベトナムの宴会は最初からテンションMAXで、一度参加すると忘れられない体験になります。

駐在員が直面する課題

ベトナム駐在生活に欠かせない交流会や飲み会。しかし、回数が増えるほど、以下のような課題に直面しやすくなります。

1. 健康リスクと生活リズムの乱れ

駐在員は仕事上の付き合いも多く、週に数回の飲み会が続くこともあります。アルコール摂取量が増えることで体重増加、肝臓への負担、睡眠不足など健康面のリスクが高まります。また、二次会も多く、深夜まで続くケースも多いため、翌日の業務パフォーマンスに影響することもあります。

2. 出費の増加

駐在員同士の集まりは、日本食居酒屋やカラオケといった比較的高額な店が選ばれることが多いです。そのため、1回の会食で1万円近くかかるケースもあります。手当があるとはいえ、日本にいるとき以上に飲み代や交際費がかさみ、気づけば毎月かなりの出費になっている駐在員も少なくありません。

3. 日本人コミュニティへの依存

日本人同士のネットワークは心強い一方で、そこに偏りすぎると現地文化に触れる機会が減少します。ベトナム語を学ぶきっかけを逃したり、現地市場のリアルな感覚を掴みにくくなるといった弊害もあります。結果的に「現地に住んでいるのに、日本的な生活サイクルから抜け出せない」というジレンマを抱える駐在員もいます。

4. 言語の壁による交流の制限

ベトナム人や他国駐在員と交流したくても、英語やベトナム語のスキル不足がネックとなり、積極的に参加できないケースもあります。その結果、日本人同士の集まりに偏りがちになり、異文化理解の幅が狭まってしまうのです。

交友関係・飲み会をうまく活用するポイント

駐在生活では、交友関係や飲み会が大きな役割を果たします。ただし、無計画に参加しているだけでは時間やお金を浪費するだけです。そこで、駐在員が「飲み会・交流会」を効果的に活用するためのポイントを紹介します。

1. 日本人ネットワークは大事にしつつ、ローカルや多国籍の場に参加する

駐在員同士のネットワークは仕事面で非常に役立ちます。ですが、それだけに偏ると現地理解が浅くなりがちです。可能であれば、ベトナム人の友人や他国の駐在員が集まる国際的なイベントに参加する。また、コミュニティ活動などにも積極的に参加する。これにより、現地文化への理解や語学力の向上にもつながります。

2. 飲み会を「仕事の延長」ではなく「リフレッシュ・情報交換の場」と捉える

日本では「飲み会=仕事の延長」というイメージが強いです。しかし、海外駐在では考え方を少し変えることが大切です。例えば、飲み会を「リフレッシュ」「他業種の情報収集」の場と位置づけることで、参加する意味がぐっと広がります。意識の持ち方ひとつで、単なる出費が「自己投資」に変わります。

3. 健康とお金のバランスを考え、参加頻度をコントロールする

週に何度も飲み会に参加していると、体調管理が難しくなり、生活費も嵩みます。ローカルの居酒屋やバーは日本より割安です。しかし、駐在員が集まる場所は日本と同等かそれ以上の出費になります。自分のライフスタイルや健康状態に合わせて「参加する飲み会」と「断る飲み会」を上手に選びましょう。

まとめ

ベトナム駐在員にとって、交友関係や飲み会は単なる娯楽にとどまりません。「仕事・生活・メンタル」のすべてに影響を与える重要な要素です。日本人同士のネットワークは安心感を与えてくれます。ですが、現地の人々や他国駐在員との交流を広げることで、駐在生活はさらに豊かになります。

また、飲み会や交流会は「出費」や「健康への負担」と紙一重です。だからこそ、頻度をコントロールしながら、自分にとって価値ある場に絞って参加することが大切です。意識的に活用することで、仕事上の情報収集や人脈形成だけでなく、日々の生活の充実にもつながるでしょう。

駐在生活での交友関係の築き方や現地での過ごし方に不安があれば、ぜひお気軽にご相談ください。