【体験談】Shopee・TikTokショップの始め方と活用方法

【体験談】Shopee・TikTokショップの始め方と活用方法

はじめに

ベトナムは、国家戦略の一環としてデジタル化を推進し、教育にも積極的に取り入れています。その結果、国民のデジタルリテラシーは日本よりも高い水準にあります。

そんなベトナムでは、スマホ1台で買い物を完結できる「EC(ネットショッピング)」が急速に普及。特に人気なのが、ShopeeTikTokショップです。私自身も実際に両方をよく利用し、「便利さ」と「注意すべき点」の両方を体感しています。

この記事では、ベトナムのECO市場の現状を説明。その後、初心者でもわかるベトナムでのネットショッピングの始め方と、実際の活用方法を体験談を交えて紹介します。

ベトナムEC(ネットショッピング)市場の最新動向(2025年)

成長拡大するEC市場の光と影

2025年上半期、ベトナムの主要EC市場(Shopee・TikTok Shop・Lazada・Tiki)は引き続き大きな成長を見せています。市場全体の流通総額(GMV)は222.1兆ベトナムドンに達し、前年同期比で 23%増。小売全体の成長率が9.3%にとどまるなか、ECの伸びは群を抜いています。

一方で、出店者数には変化がありました。売上のあるショップ数は前年同期比で7,000店以上が市場から撤退。しかし、残ったショップの平均収益は 27.6%増 となっており、淘汰が進むなかで強い販売者に利益が集中する構造が鮮明になっています。

プラットフォーム別シェア率

プラットフォーム別に見ると、勢力図も変わりつつあります。

  • Shopee
    依然として最大シェアを誇り(約55%)、GMVは 122.2兆ベトナムドン。ただし前年同期比では 6%減少と成長が鈍化している。

  • TikTok Shopは驚異的な伸びを示し、GMVは 93.3兆ドン(+148%)。市場シェアは42% に拡大し、出店者数もShopeeを上回った。

  • LazadaTikiは大幅減少。Lazadaは48%減、Tikiは46%減と厳しい状況となった。

成長分野としては、食品・飲料、母子、ヘルスケアといった日常消費財(FMCG)が特に好調です。また、TikTokショップは「ショッパーテインメント」と呼ばれる「買い物+エンタメ」を融合したスタイルで、消費者を強く惹きつけています。

ベトナムEC市場:急成長と淘汰

総じて言えるのは、ベトナムEC市場は急成長と同時に淘汰が進んでいるということです。数多くの小規模事業者が撤退する一方で、生き残った店舗は売上を大きく伸ばしており、今後は「ブランド信頼」「顧客体験」「差別化戦略」がますます重要になっていくでしょう。

参考:Vietdata

Shopeeの始め方と活用方法

アカウント登録

まずはShopeeアプリをダウンロードし、電話番号やメールアドレスを入力して登録します。注意点として、日本のiPhoneなどではアプリがダウンロードできない場合があります。これはShopeeがベトナム国内のサービスであるためです。

ちなみに、日本で主流のAmazonもベトナムでは利用できません。逆に「ベトナムでは使えるが日本にはない」アプリも多数あります。そのため、現地生活では 現地のアプリをスムーズに使えるように準備しておくこと が重要です。支払い方法は銀行アプリや電子ウォレット(MoMo、ZaloPayなど)が主流ですが、代金引換(COD)にも対応しています。

商品検索のコツ

Shopeeは膨大な商品が出品されています。そのため、検索時には 「ベトナム語で、具体的な商品名」 を入力するのがポイントです。また、購入前にレビュー(星評価や写真付きコメント)を必ず確認しましょう。

低評価のレビューを読むとわかりますが、時には「注文したものと違う商品が届く」「配送が極端に遅れる」といったトラブルもあります。レビュー確認はトラブル回避に必須です。

実際の体験談

私自身もShopeeをよく利用しており、例えばペットシーツや仕事用の備品を購入する際に活用しています。価格はスーパーよりも安く、配送も通常1〜3日程度で到着します。

ただし注意点があります。日本のように受取日時を指定することはできず、再配達も日本ほど便利ではありません。そのため、ベトナム人は、自宅ではなく普段いる職場を受取場所に指定することが多いです。日本では考えられないような光景ですが、ベトナムではこれが日常です。

TikTokショップの始め方と活用方法

アカウントで簡単に購入可能

TikTokアプリを開き、ライブ配信や動画に表示される「ショッピングバッグアイコン」から商品を購入できます。日本では2025年6月30日から正式にサービスが始まりましたが、ベトナムではすでに約3年前から導入されています。

TikTokショッピングの特徴は、動画やライブ配信で商品が宣伝される点です。Shopeeのように文字や写真で選ぶのではなく、実際に使っている様子を見ながら購入できるため、視覚的にわかりやすく安心感があります。

また、ベトナムでは若者だけでなく50代や60代もTikTokを日常的に活用しており、日本よりもデジタルリテラシーが高いことがわかります。支払い方法はShopeeと同様に、電子ウォレットや代金引換(COD)が利用可能です。

実際の体験談

私はTikTokライブで紹介されていた「ベトナム独立記念デザインのタンブラー」を購入しました。配信者が実際に商品を使いながら説明してくれるため、実物がイメージしやすく、安心して購入できました。さらに「ライブ限定割引」があり、通常よりも安く買えたのも魅力です。

ただし、人気商品だったためか、配送には約1週間かかりました。Shopeeの配送スピード(1〜3日)と比べるとやや遅い印象ですが、その分「限定感」や「ライブならではの特典」が強みだと感じます。

おわりに

ベトナムで生活をしてみると、ネットショッピングが日常に欠かせない存在であることがよくわかります。確かに日本と比べると不便な点もありますが、配達の速さやライブ配信を活用したエンタメ性は、日本以上に消費者を引き込んでいます。

これからベトナムで生活やビジネスを始める方は、ぜひネットショッピングを活用してみてください。きっと生活をより快適に、そして楽しくしてくれるはずです。

また、日常生活でのお困りごとや「現地で調べてほしいこと」があれば、MISSION.Hまでお気軽にご相談ください。

また、ベトナムの日常生活に欠かせないアプリやネットショッピング情報に関しては、以下の記事もご参考に。