
【体験談】ベトナム語通訳・翻訳で失敗しないための基礎知識
はじめに
ベトナム進出や留学・駐在で最も悩まされるのが「言葉の壁」です。
ベトナム語は声調が多くて発音が難しく、通訳や翻訳に頼る場面が多くなります。しかし、ちょっとした誤訳やニュアンスの違いが大きなトラブルに繋がることがあります。今まで、私自身も商談や契約、顧客とのコミュニケーションの場に立ち会った際、「その訳し方だと誤解を招く」と冷や汗をかいた経験があります。
この記事では、ベトナム語通訳・翻訳で失敗しないための基礎知識を、実際の体験談を交えながら解説します。特に「Google翻訳で十分だろう」と思っている方には、ぜひ知っていただきたい内容です。
体験談:商談では通訳に限界がある
営業をご経験の方ならおわかりでしょう。「アイスブレイク」「Yes-Yesクエスチョン」「仲間意識づくり」など、商談にはさまざまな手法があります。つまり、上手く商談を成立させるには流れやテクニックがあるということです。
第一印象や雰囲気が大切なのはもちろんですが、商談における「言葉の構成」や「細かい所作」は、時に、それ以上に重要です。ここに、通訳だけではカバーしきれない部分が出てきます。
なぜなら、ベトナム語と日本語は一対一で対応する言葉が少なく、直訳できない場面が多いからです。さらに、ベトナム人通訳者の中には「相手に伝わりやすいように」とアレンジしてしまう人もいます。結果として、「そういう伝え方ではなく、こちらの意図をそのまま伝えてほしかった…」という状況に後から気づくこともあります。
実際に私も、商談の場で通訳が表現を変えてしまい、相手に誤解を与えかけた経験があります。言葉の壁は単なる翻訳ではなく、文化やニュアンスの理解が不可欠だと痛感しました。
よくある失敗例
1. 契約書の誤訳
「損害賠償」や「解除条件」などの専門用語が不正確に訳されると、後に大きなリスクとなります。
2. 学校や医療での手続き
子どもの進学や病院の診断書で、誤訳があると手続きがやり直しになることも。特に医療関連は命に直結するので要注意です。
3. 日常会話のズレ
同じ言葉でもニュアンスが異なります。そのため、冗談が伝わらなかったり、失礼な意味に取られてしまうことも。
Google翻訳でベトナム語を使うときの注意点
実際、多くの方が「Google翻訳で十分だろう」と考えています。しかし、使い方には注意が必要です。
特に「日本語 ⇒ ベトナム語」の翻訳は互換性が低く、不自然な表現や誤訳が非常に多くなります。
私の体験では、ある資料を日本語から直接ベトナム語に翻訳したところ、現地スタッフから「意味が分からない」と指摘されました。ところが、一度「日本語 ⇒ 英語 ⇒ ベトナム語」と経由させると、比較的自然な文章になったのです。
つまり、どうしても機械翻訳を使うなら「日本語 ⇒ 英語 ⇒ ベトナム語」というステップを踏むのが安全です。
ただし、それでも契約書やビジネス文書のように専門性が高い文章には不向きです。最終的には必ず人によるチェックを受けることが失敗を防ぐ最大のポイントです。
通訳・翻訳を専門家へ依頼するときのチェックポイント
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専門分野の知識があるか
法律・医療・ビジネスなど、分野ごとに言葉の使い方が違います。ベトナム人でも専門用語はわかりません。そのため、コストが許せば、なるべく専門経験のある通訳者を選ぶのが良いでしょう。 -
文化背景を理解しているか
当たり前ですが、単語を訳せるだけでは不十分です。日本語の「建前」や「婉曲表現」を理解して上手く伝えられる人が必要です。 -
料金の安さだけで選ばない
簡易通訳であれば安い通訳者でも問題ありません。しかし、重要な場面だと、後で大きな損失になる可能性があります。その場合には、信頼性と経験を優先するなど区別するのが大切です。
おわりに
私も初めてベトナムに来た時は、まったく何もわからない状況でした。ですが、日常生活、仕事の場面で、様々なことに積極的であればあるほど、「慣れ」は早いもの。どんな環境においても「慣れ」のちからは大切です。
今回は「通訳・翻訳」の基礎知識として記事を作成しました。移住者さん向けに、日常生活のサポートやお困りごとの対応も可能ですので、何かあればお気軽にお問い合わせ下さい。
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