【ベトナム進出/移住】ベトナム進出でよくあるトラブル10選

【ベトナム進出/移住】ベトナム進出でよくあるトラブル10選

ベトナムは東南アジアの中でも経済成長率が高く、日系企業の進出先として人気です。しかし、進出後に想定外のトラブルに直面するケースも多く見られます。

そこで今回は、実際に多くの企業が直面した典型的トラブル10選と、その回避法を紹介します。

1. ライセンス取得遅延

原因

  • 書類不備
  • 業種分類の解釈違い
  • 役所内での承認プロセス停滞や嫌がらせ

回避法

専門コンサルやローカルパートナーと事前協議し、正確な書類準備と提出を行いましょう。特にベトナム当局とコネクションが強いパートナーを見つけることが大切です。

2. 外資規制の誤解

原因

  • 外資参入禁止・条件付き業種を誤認
  • JV義務の有無を確認していない

回避法

進出前に、最新の外資規制一覧を確認し、複数ソースでクロスチェックしましょう。また、ネットリサーチだけでは限界があることも多いので、専門家にも相談することをおすすめします。

3. 賃貸契約トラブル

原因

  • 契約書内容が不明確(英訳なし)
  • 修繕・更新条件の不一致
  • レッドブックの未所持物件

回避法

賃貸契約書は必ず英語併記で作成、または英語表記の別冊を作成してもらい、専門家にもレビューを依頼しましょう。また、レッドブックがないと登記申請ができません。そのため、レッドブックの所持の有無も忘れずに。

4. 人材採用ミスマッチ

原因

  • 日系文化に合わない人材を採用して早期退職
  • 求人票内容と実務内容のギャップ
  • 面接時の確認不足により、双方の衝突が起きる

回避法

本採用前に試用期間であるトライアル勤務を設定しましょう。また、面接時にも必ず双方の条件すり合わせを忘れないようにして下さい。(こちらもご確認下さい:【ベトナム進出/移住】ベトナムで人材採用する際の注意点

5. 文化摩擦による離職

原因

  • 日本的な管理手法や上下関係が通じない
  • 現地スタッフへの説明不足
  • 就業規則の未作成

回避法

文化研修や対話を通じて相互理解を深めると改善することがあります。また、企業側も「郷に入れば郷に従え」の柔軟さが必要です。就業規則に明文化するなど、双方のルールを決めるようにしましょう。

6. 会計・税務の誤認

原因

  • ベトナム特有のインボイス制度(VAT)未理解
  • 経費計上ルールが日本と異なる
  • 外部税理士や経理に完全任せっぱなしで未確認

回避法

現地のライセンス会計士や税理士と契約しましょう。その上で、自身でも会計・税務の一般知識をつけて、気になる点は都度確認するようにして下さい。

7. 賄賂・汚職リスク

原因

  • 公的手続きのスピードアップ目的で渡してしまう
  • 様々な未納発覚時にトラブル回避のため渡してしまう

回避法

不正防止ポリシーを策定し、社員教育を徹底しましょう。何でも渡して解決を働くと後から取り返しのつかない事態になりかねないため、注意してください。

8. 物流遅延・輸入規制

原因

  • 通関書類不備
  • HSコード分類誤り

回避法

輸出入業務は、経験豊富なフォワーダーに依頼することが確実です。また、日系のみならずローカルでも強いフォワーダーと提携することも重要です。

9. 知的財産権侵害

原因

  • 商標登録が遅れ(または、忘れ)たため、他社に先に取られる
  • 契約書に明記しなかったため、後々問題となる

回避法

進出決定と同時に商標出願を行いましょう。また、知的財産権に関する注記を契約書内に盛り込みましょう。

10. 予算オーバーとキャッシュフロー不足

原因

  • 設立・運営コストの読み違い
  • 初期黒字化までの期間見誤り
  • 販売価格と原価の読み間違い

回避法

まずは、複数の現地コンサルからコスト見積を取り、余裕を持った資金計画を立てましょう。また、予算計画は必ずシビアに設定しましょう。

まとめ|ベトナム進出で失敗しないために

ベトナム進出はチャンスが大きい反面、日本とは全く異なる商習慣や法制度が存在します。そのため、完全にコンサルに任せるだけでなく、必ずご自身でも一般的な知識を持って進出するようにして下さい。

もし、進出トラブルで何かお困りごとが出てきた場合でも、ご遠慮なくご相談下さい。