
【現地情報】ベトナムのペット事情|飼育ルールと動物病院
ベトナムに長期滞在・移住すると、ペットと一緒に暮らす選択をする人もいます。実は、私も日本から愛犬と愛うさぎを連れてきた大の動物好きです。
しかし、日本とは異なる文化や法律、医療事情を理解する必要があります。
「ベトナムで犬や猫を飼うのは一般的なの?」
「飼育ルールやマナーは?」
「動物病院はちゃんとしてる?」
今回は、ベトナムでのペット事情・飼育ルール・動物病院情報をまとめました。
【ペット事情】犬猫は一般的?
まず、基本情報として、犬や猫をペットとして飼育することは、都市部の中でも一部エリアで一般的になってきました。ですが、ペットの飼い方には随分と違いが見られます。
- 富裕層では、日本と全く同じ飼い方(服を着せる/トリミングに行かせる 等)
- 一般家庭層では、自由奔放な育て方スタイル(首輪やリールはなし/外出後に足を洗う等はなし)
- 犬よりも猫の飼育が多い
- ハノイの路上販売での個体価格は、ベトナム人には500,000VND前後〜
私は、いわゆる富裕層のご自宅から、いわゆる一般家庭のご自宅まで、400件以上のベトナム人の方の家を訪問させていただいた経験があります。その経験値から、ペットの飼い方には随分違いがあると感じました。
文化的背景
- 犬猫を食用とする文化は、地域や世代によってまだ残る
- 都市部の若者世代や富裕層には「ペット=家族」という考え方が浸透しつつある
- 小型犬を散歩させる人も増加
このように、ペットの飼育方法にも文化的な背景が見られます。
【飼育ルール・登録義務】法律と運用の実態は?
犬の登録
ハノイ・ホーチミンなど都市部では、犬を飼う場合、
- ワクチン接種(狂犬病予防)義務
- 登録義務(地区による)
が法律で定められています。以下が法律上の規定です。
法律上の義務
- 2018年畜産生産法 第66条では、“犬の飼い主は狂犬病予防ワクチンを接種し、安全な飼育環境を確保すべき”と定められています。(参考ニュース)
- 2020年農業獣医関連通達(Circular 07/2016 改訂)および政令04/2020/ND‑CPでは、公共の場での犬のリード・口輪着用義務や、無登録・未接種の場合の罰則(100万〜200万VND:約5,500〜11,000円)も明記されています 。(参考ニュース)
このように、法律上はペットの飼育方法が規定されています。
散歩時の注意
- リード装着が必須です(条例違反で罰金の場合もあります。)
- 大型犬は口輪推奨エリアもあります
最近は、大型犬の口輪はよく見ますが、リード未装着は未だに多いです。
集合住宅での飼育可否
- コンドミニアムやサービスアパートメントではペット禁止物件が多いです。
- ペット可の場合も追加デポジットや追加月額費用が必要なケースがあります。
日本人の場合、サービスアパートメントやコンドミニアムを借りることが多いでしょう。そのため、ペットを飼育する場合は、事前にペットの可否確認を行って下さい。
ハノイでの実態
私は普段、ハノイで生活しています。そのため、今回はハノイの状況をお話します。
法律や通達は明確ですが、実際のところは次のような状況です。
- 届出や登録をしない飼い主が多い
- 区役所などが強制的に取り締まることは稀
- 野犬や放し飼い問題も依然として深刻
法律で定められていても、生活実態とは乖離があるのが現状です。
【輸入・持ち込み】どうやって持ち込むの?
また、私のように日本から犬猫を連れてくる場合は、
- 健康証明書
- ワクチン接種証明書
- 狂犬病接種証明書
- マイクロチップ
が必要です。ですが、ベトナムは規定がすぐに変更されることがあります。そのため、最新情報は航空会社と農業農村開発省に確認してください。
ちなみに、私が日本からハノイへ持ち込んだ際は、「Chi Cục Thú Y Vùng I」に問合せました。かつては、ノイバイ空港の検疫所は独立していましたが、管轄移行が行われています。
もし、うさぎを日本からベトナムに持ち込む場合、私がうさぎを日本から連れてきた記事も参考にしてください。
【動物病院事情】ベトナムの動物病院はちゃんとしてる?
都市部には動物病院多数
ハノイ・ホーチミンには、外国人も利用する動物病院が多く存在します。一般的なサービス内容は、
- 一般診療・予防接種
- 緊急外科手術
- ペットホテル・トリミング併設院もあり
といった具合です。また、外国人がペットを飼うケースも多く、彼らはよく GoogleMAP を使用するため、Google MAPの口コミ評価は良い参考になります。
おすすめ病院(ハノイ例)
- ASVELIS Veterinary Hospita
英語対応が可能。院内が清潔。外国人利用者が多い。タイホ区で抜群に口コミが良い。 -
Hanoi Pet Care
ドンダ区にあるため、日本人街からアクセスが便利。ベトナム人の利用者も多い。 -
GAIA Pets Clinic
タイホ区にあり、外国人利用者も多いので、英語対応も可能。日本人利用者も多い。
私の場合はよくASVELISを利用します。ただし、犬猫は対応できますが、ウサギやハムスターのような小動物ペットは、他の病院に行く必要があります。
MISSION.Hからのアドバイス
ベトナムでペットを飼う場合には、
- 住居契約時にペット可否確認
- ワクチン接種・登録の義務履行
- 信頼できる動物病院を事前リスト化
を徹底することが、トラブルなく愛犬・愛猫といったペットと暮らすために重要です。
ペットのことでお困りごと、他のペットの病院をお探し、等あれば、お気軽にご相談、ご連絡下さい。