
【現地情報】ベトナムの銀行口座開設
ベトナムに長期滞在やビジネス進出を考えている人にとって、銀行口座開設は必須の第一歩です。
今回の記事では、実際の現地経験と最新情報を基に、スムーズな口座開設のためのポイントをまとめます。
外国人でも口座開設は可能
ベトナムでは外国人でも銀行口座の開設は可能です。ただし、近年はマネーロンダリング防止や規制強化のため、短期滞在者・観光ビザ保持者は開設できないケースがほとんどです。
また、長期滞在ビザがあったとしても開設できない銀行もあり、注意が必要です。
必要書類
銀行や支店、担当者によって異なる場合がありますが、基本的には以下の書類が必要です。
個人名義口座の場合
- パスポート(有効期限内)
- 労働許可証(WP)・レジデンスカード(TRC)
- 勤務先の紹介状(求められる場合あり)
- 自分名義のSIMカードが入ったスマホ
法人名義口座の場合
- 法人登記証明書(ERC/IRC)
- 会社印鑑
- 代表者または権限移譲者のパスポート
- 口座開設申請書一式
※ベトナムはコネ社会のため、知り合いに強い味方がいれば、上記書類の一部がなくても開設できることがあります。もちろん、最終的には補完的に出さなければなりません。
おすすめの銀行
アプリ管理のため、アプリの不具合で一時的に使用できないといったことが時々起こります。そのため、2つの銀行を持っているのがベトナム人の中でも一般的です。その際、国営銀行と民間銀行とで組み合わせて持つことが主流です。
国営銀行の例
- Vietcombank
- BIDV
- Vietinbank
民間銀行の例
- Techcombank
- LPBank
- SeABank
日系銀行は日本語対応が可能です。しかし、個人口座が開設できなかったり、手数料がローカルよりも高いです。そのため、私はローカル銀行のみを所有しています。
個人口座開設の注意点
キャッシュカードは発行なし
ベトナムでは原則、キャッシュカードは発行されません。すべてアプリケーションで管理するため、アプリのダウンロードが必要です。しかし、外国人であるために、「銀行口座は開設できますが、アプリは登録できません。」と断る銀行もあります。要するに、給与等の受取はできても、引き出しや支払いのために、銀行窓口まで行かないといけない銀行もあります。
また、キャッシュカードの発行はなくとも、希望(有料)でデビットカードの発行ができる銀行もあります。デビットカードはアプリの不具合時でも支払いができたり、ATMでのお金の引き出しが日本のようにできる等のメリットがあります。デビットカード発行の条件は銀行によって異なり、各銀行で確認が必要です。ですが、共通して残1年以上のTRCは必要です。
開設時に確認すること
「私は日本人ですが、こちらでは銀行口座は開設できますか?」
「アプリの登録及び使用は、日本人でもできますか?」
この2点を確認して口座開設を行って下さい。
開設手続きの流れ
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銀行窓口へ直行
事前予約等はありません。時間があれば対応してくれますし、忙しければ「午後に来て」と言われます。 -
窓口担当者の指示に従い、必要書類の提出と申請用紙の記入
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その場でアプリのダウンロードとログイン確認
- (希望により)デビットカードの申請
-
7日〜10日後、デビットカードを受け取りに行く
所要時間は、30分〜1時間くらいです。11時30分〜13時30分は、ほとんどの銀行が昼休みで対応はしてくれません。そのため、この時間は避けて窓口へ行きましょう。
注意点
ATM引き出し
外国人の場合、ATMでお金を引き出せないことも多いです。そのため、お金を引き出す場合は窓口へ行かなければならないことも多々あります。
英語対応レベルは支店次第
ハノイの場合、多くの銀行は、ホアンキエム周辺に本社を構えています。(もちろん例外もあります。)本店及びその周辺の支店は、英語対応が可能なところも多いです。ただし、住んでる場所から遠い場所で開設するのは拒否されることもあり、注意が必要です。
口座維持手数料
残高が一定額未満の場合、月額維持手数料が発生することがあります。
MISSION.Hからのアドバイス
銀行口座は、ビジネスでも生活でも必須インフラです。
しかし、ベトナムでは
- 支店ごとに対応が違う
- 英語が通じない担当者も多い
- 書類不備で二度手間になる
といったことが日常的にあります。
口座の開設でも半日使うということはあるため、時間の余裕がある時に口座開設へ行くのがおすすめです。
ご自身でも十分可能ですが、不安がある場合、ハノイであれば口座開設の同行も可能ですので、お気軽にご連絡下さい。