【体験談】ハノイの交通取り締まりが本格化|AIカメラ導入の実態
はじめに
日常の移動手段としてバイクを使うことが多い私ですが、最近ハノイ市内の交差点で、信号機に設置されたカメラを目にする機会が明らかに増えてきました。実際に走っていて感じるだけではありません。知人や現地関係者からも「交通取り締まりが以前より明らかに厳しくなっている」という話を頻繁に耳にするのです。
これまで比較的“緩やか”と捉えられてきたハノイの交通事情。ですが、現在は大きな転換点を迎えていると言えます。AIカメラの導入をはじめ、交通違反に対する監視・取り締まり体制は着実に強化されているからです。
本記事では、こうした実体験と現地報道を踏まえながら、変わりつつあるハノイの交通規制、とりわけオートバイを取り巻く最新の取り締まり状況について、できる限り具体的に整理していきます。

ハノイで交通取り締まりが本格化している背景
ベトナムの首都ハノイでは、ここ数年で交通管理が大きく変わっています。特に オートバイ(ベトナム語:Xe may)を含む道路交通の秩序強化が進んでいます。具体的には、従来の街頭パトロール中心の取り締まりから、AIカメラによる自動監視・自動検出システムへの移行が進んでいることです。これは、交通事故の抑制や信号無視、ヘルメット未着用といった違反行為を効果的に把握するためです。
2025年12月13日には、AI統合型交通監視センターが正式に稼働。1,800台以上のAIカメラが主要交差点や道路に設置されて運用を開始しました。これにより、交通状態のリアルタイム監視や事故・混雑の検知が可能に。そして、従来の監視範囲を大幅に超える精度での交通管理が実施されています。
出典:VIETNAM PICTORIAL – Hanoi officially launches smart traffic control centre
AIカメラによる違反検出と取締り実績
このAIカメラシステムは、短期間で多くの違反を検出しています。検出した中には、オートバイに関する違反も多数含まれています。以下は、実際の報道の内容の要約です。
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2025年12月中旬の3日間で、393件の交通違反がAIカメラにより記録。そのうちオートバイの違反が268件を占めた。主な違反は「赤信号無視」や「ヘルメット未着用」など。
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1週間で1,020件以上の違反を検出したとの報告もあり。交通量の増加や信号無視などの違反行為が検出機会を増やしている。
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システム稼働初期には、5日間で759件の違反が記録。交通ルールの「見える化」効果が高まっている。
このように、数字で見ると、いかに日常的に交通ルール違反が多いかがわかります。
AIカメラは、信号無視・ヘルメット未着用・違法停止・駐停車禁止エリアでの停車・逆走行など、最大28種類の違反 を自動的に検出が可能。そして、その映像やナンバープレート情報を中央監視センターに送信する仕組みです。
出典:Tuoi tre – Hanoi installs 1,873 AI cameras to enforce traffic rules

オートバイ運転者への取り締まりと厳罰化
ナンバープレートを隠す行為に対する摘発
交通取り締まりの強化は、単なる違反検出だけにとどまりません。特にハノイでは、ドライバーがカメラによる取り締まりを逃れるために、ナンバープレートを意図的に隠す行為に対しても摘発が行われています。例えば、ナンバープレートを隠すためにマスクやテープで覆ったドライバーに対して、交通警察は罰金を課しています。
ベトナムの政令168号 “168/2024/NĐ-CP” に基づくと、オートバイでのプレート隠蔽は VND4,000,000〜6,000,000の罰金となっています。
これは、違反行為の抑止効果を高めること。そして、交通秩序を保つための措置です。運転者にとっては想定より厳しいペナルティのため、従来の交通習慣を見直す必要があります。
出典:VN EXPRESS – Hanoi police fine over 200 motorcyclists for covering plates to evade AI cameras
歩道走行への対応も強化
また、歩道走行などの直接的な危険運転行為も摘発対象です。例えば、歩道を走行したオートバイに対し、1時間で80件以上の違反が確認され、罰金総額が大きくなるケースも報じられています。
このような取り締まりの目的は、街の安全性向上や歩行者保護が挙げられます。運転者だけでなく、歩行者や他の車両利用者にとっても、交通秩序の改善につながる効果が期待されています。

なぜハノイでここまで規制が強化されているのか?
ハノイは人口密度が高く、オートバイが主要な移動手段である都市。一方で、信号無視や歩行者との接触事故など、安全性の懸念が根強く存在していました。そこで、ハノイ市当局は、デジタル・スマートシティ戦略の一環として、交通管理の高度化に踏み切りました。
AIカメラの導入は、単に違反を検出するだけではありません。事故の早期発見や信号制御のリアルタイム調整にも寄与すると考えられています。これにより、包括的で効率的な交通管理が可能になると考えられています。
また、2026年以降にはさらに多くのAIカメラ設置計画が進められています。結果として、交通管理インフラの高度化が加速していくと予想されます。
おわりに
ハノイでは、交通ルールの遵守がこれまで以上に重要になっています。ハノイ駐在の多くの日本人は、会社からオートバイの運転を禁止されているところも多いでしょう。ですが、中には積極的にオートバイを利用する方もいます。
ベトナム生活者にとって、最新の交通規制を理解し、法令遵守を心がけることが不可欠です。今回の記事を参考に、これまで以上に交通ルールの厳守に努めていただけると幸いです。
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追記:執筆中である2026年1月4日の最新報道によれば、4日間の休暇中に、AIカメラが約700件の交通違反を記録したようです…。(出典:Hanoi moi)